『本物』と呼ばれる鞄のために

ライン化・機械化が進んだ今でも、鞄の製造工程の大部分は人の手が必要とされています。パーツも多く、見えない部分まで手間をかけた補強をするなど見えない部分にまで製造技術は活かされています。技術的な引き出しの多さに自信があります。

オリジナル鞄事例

クラシックモデルの復刻: 以前より高品質に

昭和30年代のダレス型ボストンバッグ

「懐しいあの鞄を見なくなった」
「探しても見当たらない」
と、いうお声をよく耳にします。
多くの鞄がライン化され作りやすい仕様となっていますが、特殊なミシンや扱いにくい素材の鞄は手間も技術も必要とし、姿を消しているのが現状です。

復刻版:ダレス型ボストンバッグ

旧ダレスが生産されていた時代は芯材が厚く革が薄い仕様が主流でした。そのため少々重量感がありました。
復刻にあたり、芯材を薄く厚いヌメ革を使用。また0番という太いナイロン糸で耐久性を上げています。以前よりも使い易く新しい技術を加えて作り込みます。
同じに見えて同じではない。

ビジネスシーンの鞄: 機能にこだわる

マスミは創業から、ビジネス・渡航シーンに適した鞄を得意とし作ってきました。仕事の鞄こそ丈夫さや、目的にあった機能が求められます。

機能的で合理的、使いやすさを追求し、さらにお客様がどのようにお使いになるのか、何を求めてオーダーされたのか、末長くご愛用いただくために、修理できるよう未来を見据えてお作りしています。

新素材・特殊素材などの加工鞄(OEM)

各社オリジナル素材をPRするための鞄加工依頼や、地場産業を生かした素材の鞄を商品化されるため素材を持ち込んでこられます。

素材によっては、曲げる・縫うなどの加工が難しいものも多く見受けられますが、当社は日本でも数台しかない強靭なミシンやその他特殊設備が揃っています。
これまでも多くの素材に特殊加工を施し、鞄として形にしてきました。

大小様々な商業用鞄・什器など: 存在感を放つ

住宅インテリアとしての船箪笥

船旅が主流であった昔、富裕層が衣服を美しく運び船の中でもそのまま箪笥として使うために開発された通称「船ダンス」は、家具を造る技術と鞄を作る技術との融合から生まれます。マスミに木工部があればこそできる存在感あふれる逸品です。
店舗什器として用いられることが多くなった今、見せかけの什器ではない本物にこだわった船箪笥を作り続けています。

鞄ショップのレジ

マスミの鞄職人・設備

クラフトマンシップ: 創造力の高さ

私たち職人は、お客様のご要望と大切なものを入れる収納と運搬という鞄として本来の目的をマッチングさせた鞄をご提案できるようにしています。
「こんなシーンで使いたい」というご希望ははっきりしていても、具体的な形が描けなかったり、「この素材で作りたいが加工出来るかが分からない」など様々なご要望をこれまで伺ってまいりました。
個性的な鞄に対しても長年数多くの試作品や商品を作った経験を踏まえ、お客様のご要望に応えていきます。

まずは頭の中でシミュレーションします。鞄としてどこに強度が必要か、負担がかかる場所にはどんなパーツで補強できるか、縫えない素材は究極手縫いができるか等。
数多くの「頼んでよかった」とのお声を頂き、励みにしてまいりました。

特殊パーツで、開く角度が変わります。立てたままお使いの時は、荷物飛出し防止になり書類を出すのにも便利です。広い場所では広げて悠々とお使いいただける仕様です。 鞄の木枠から手作りなので、開閉パターンも自由に設計できます。上部だけ開くことも出来る仕様は、お客様の使い勝手の相談から職人が提案し、今では人気の高い仕様となりました。使いやすいと好評です。

創業からある木工部で自由設計

マスミ鞄嚢は、鞄製造会社としては類をみない『木工部』を創業当時から設けています。

外注に出すのが主流の中、私たちは鞄職人として原型から鞄を作る技術を継承していくために自ら木枠を作っています。そのため、品質も改良でき、個性的な鞄の仕様も実現できます。

船ダンスのように大きな什器からハットケースのような丸い木枠までサイズ・形を問わずに自由に作ることができます。

木枠は角に強度とフォルムの美しさが出ます。
曲げの技術はいろいろあり、写真の様なV字カットはRの角を作れますが、正確なカットを施さなければ形がいびつになります。熱曲げは熱線の入った円柱の機械で行ないます。木材にカットを入れることなく曲げるので、Rは滑らかで強度も出ます。どの技術も、機械を使いこなし仕上りを想像できる職人の腕があってのことです。

依頼の多い、異素材と革を合わせた加工やカット・穴あけ等を可能にするのも、木工部の技術があるからこそです。

1つの木枠をカットして鞄の枠を作る。開閉する際隙間の無い美しい鞄は強度的にも良くなる。 V字カットで直曲げ。/スリット加工でRの角が作れます。 熱曲げは強度のある鞄に仕上がる。

特殊な設備を備えています

鞄作りは、専用の設備があることで加工に違いがでます。
日本では数台しかないという個性的な鞄作りができる特殊な機械も揃っています。

鞄作りは、品質を支えるのに[特殊な機械]とそれを使い熟す[職人の腕]が必要です。機械によって強度が増せる事もあれば、人の手仕事で繊細な細工が出来るということも大切です。

数多くの事例を経験し技術を積み重ねてきた鞄作り。現場を踏んできたからこそ、お客様に技術的なご提案も行ない、数々の個性的な鞄を生み出してきました。

特殊な機械: この様な場所の強度を増しています。

渡航にも強い粋な革トランクの例 ビジネス仕様の革アタッシュケースの例 ビジネス仕様の革ソフトアタッシュの例

ドイツ製のミシン
1cmある木材も貫通して縫えます。鞄の直角部分も縫い目を崩さず縫うのは職人の極め細かさが出ます。

鞄の糸は鞄の強度へと直結しています。家庭でよく使われている糸(60番、90番)と比べても違いがよくわかります。00番や、より太い03番糸が縫えるミシンは国内でも揃っている工場は少なくライン化しづらい商品が多いため、手間暇かかります。

参考例:00番糸はゴルフバッグを縫うのに使用されています。5番、8番、20番は通常の鞄によく使われる糸の太さです。

革は、部位によって強度が異なります。肩の辺りはとても強く、持ち手などにむいています。腹の部分は柔らかく広い面で使われます。どこをどのパーツに使うかなど職人が吟味して裁断します。

クラフトマンシップ: 鞄の未来を想定

鞄をほぐして部品を並べていくと、持ち主がどのようにお使いだったかが分かります。激しくぶつけてしまったようだとか、左利きの方がお使いのようだ、と。

鞄は作った時が完成ではありません。一部が壊れても直せるように、親から子へ世代を越えてお使いになっても立派に鞄の役割を果たすように、手直しが出来るように仕上げています。それが未来に繋がる鞄だと信じ、マスミは復元・修理力にも配慮した鞄作りをしています。